はじめに──カブトムシと出会った東京の朝

“I found a rhinoceros beetle this morning.”
そんな英語、使う日が来るなんて思わなかった。
東京での朝、道ばたでカブトムシに遭遇。アメリカではあまり見かけない虫だけど、だからこそ英語でどう言うのか気になるもの。
虫なんて英語で言う機会ない?と思いがちですが――実はアメリカの生活では意外と虫が登場するんです。

日常英語で登場する虫たち:フレーズ集

日本語英語シチュエーション例
ハエがいる!There’s a fly!キッチンで料理中
蜂が来た!Watch out, it’s a bee!ピクニックで慌てる瞬間
蚊に刺されたI got bitten by a mosquito.夜の散歩後の会話
ホタルが飛んでるFireflies are everywhere.夏夜のキャンパス
セミが鳴いてるThe cicadas are buzzing.夏の授業中、外からの轟音

2025年はセミの年──周期セミ、来る

今年、アメリカでは周期セミ Brood XIV(第14群) が17年ぶりに大発生。全米最大級のセミの群で、14州以上でセミの大合唱が響き渡りました。
しかも一部では、Brood I(第1群) の“飛び入り参加”もあったとか。キャンパスでは「先生の声が聞こえない」「録音できない」なんて話も出たとか。

セミの大量発生にはワケがある──進化と生態の視点から

このBrood XIVに属するセミたちは、17年という素数周期で地上に現れます。
素数(13や17など)は、1と自分自身以外では割り切れない特殊な数。だからこそ、他の生き物の繁殖周期と重なりにくく、敵に出会いにくいという利点があります。
たとえば、2年や5年周期の捕食者と17年はなかなか一致しない――だから予測されにくく、食べられにくいんですね。
さらに、一度に大量に発生することで、predator satiation(捕食者飽和)――敵が食べきれない状況ーーをつくり、生き延びる戦略をとっているのです。
死んだセミの体は土の栄養になり、植物の成長を助けたり、鳥の食性が変化して他の虫の繁殖にも影響したりと、自然のバランスにも意外と関係しています。

TOEFLとの接点──虫と生態はテストにも登場する?

周期セミの話は、TOEFLのReadingやListeningでよく取り上げられる「生態系」「進化」「動物行動」の分野で登場することがあります:

Periodical cicadas emerge every 13 or 17 years in massive numbers. Their synchronized emergence helps avoid predators.(周期セミは13年または17年という長い周期で、いっせいに大量に地上に現れます。この「タイミングを揃えた出現」によって、天敵に狙われるリスクを避けているのです。)

本番で突然虫の話が出てきても、「あのカブトムシのブログを思い出して…」となるかも?

English Workshopでは、こんな“現場に使える英語”もご紹介しています

虫なんて英語で言うことないよ、と思っていたら…使う日が来るかもしれません。
English Workshopでは、こんなふうに生活に根差した英語、ほのぼのしてるけど実用的な話題も取り上げています。
気になる方はぜひ、教室の雰囲気をのぞいてみてください。

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