英語が話せないのは「話す練習」が足りないから

使っていない筋肉は、いきなり動きません。
練習していないスキルが、試合で突然発揮されることもありません。

英語もそれと同じです。
英語を勉強しているのに、いざ話そうとすると言葉が出てこない。
単語は覚えているし、文法も理解しているはずなのに——。
そんな経験、ありませんか?
実は、「話すための練習」が足りていないことが、英語が口から出てこない最大の理由かもしれません。
そして、その練習の中でも最もシンプルで効果的なのが「音読」です。
言葉を発するには、口まわりの筋肉や舌、声帯など、発話に関わる器官を実際に動かす必要があります
頭の中で理解しているだけでは、身体がその動きを覚えていないのです。
音読は、英語の音を実際に声に出すことで、“話すための身体”をつくるトレーニングでもあります。

音読は“話す力”だけじゃない

音読は、ただ声に出すだけの作業ではありません。
英語の音・意味・リズムを身体に染み込ませ、無意識に使える英語へと変えていくプロセスです。
しかも、音読の効果は「話す力」だけにとどまりません。
音を聞き取り、意味を理解し、文の構造をつかむ力——つまりリスニング・読解・語彙定着にも深く関わっています
音と意味を結びつけながら読むことで、英語を「目で読む」だけでなく「耳で感じる」言語として捉え直すことができるのです。

音読の効果と、実践のステップ

音読を日常的に取り入れた学習者の中には、英語試験のスコアが短期間で大きく伸びた例や、英文を返り読みせずに理解できるようになったという報告が複数あります。
また、受験や資格試験の成功者の多くが、音読を「英語を英語のまま理解する力」を育てる手段として継続していたことも知られています。
さらに、脳科学の分野では、音読が記憶や集中力を高めることが実験的に示されており、実際に「声に出すことで頭が冴える」と感じる学習者も少なくありません。
こうした効果を最大限に引き出すためには、ただ文字を読むだけでなく、いくつかの工夫が必要です:

  • 音声サンプル付きの教材を使い、正しい音を確認すること
  • 意味が理解できる文章から始めること
  • 音声に合わせて文字を目で追いながら、声を重ねて読む(オーバーラッピング)
  • 自分だけで音読し、録音して聞き返すことで改善点を見つけること
    このような段階的な音読の取り組みは、単なる発声練習を超えて、理解・記憶・発音・意欲のすべてに働きかける、実感を伴った学習法として多くの現場で支持されています。
さらに、音読はリスニング力の向上にも直結します。

英語には、話し言葉特有の音の変化があります:

  • 単語と単語の音がつながる → get it が “gedit” や “gerit” に聞こえる
  • 音が一部消える → next day が “nex day”
  • 音が変化する → could you が “couldja”
  • 小さな単語が短く弱く発音される → to が “tə”
  • 口語では音が縮まる → want to が “wanna”、going to が “gonna”
    こうした音は、文字で見ているだけでは分かりにくいものです。
    でも、音声と一緒に声に出す練習を続けると、「あ、これ聞こえる!」という瞬間が増えてきます。
    その積み重ねが、英語のリスニング力をぐっと引き上げてくれるのです。

まとめ:英語は“声に出す”ことで、自分の言葉になっていく

こうした理由から、音読は単なる発声練習ではなく、英語を習得し、習慣化するための重要なステップだと言えます。
理解できる英文を、自信を持って口にする——その積み重ねが、会話の場面でも発話の躊躇をなくし、「英語が使える」という実感につながっていくんです。
英語初心者でも、大丈夫。
まずは声に出すことから、始めてみませんか?

English Workshopでも、音読を軸に

English Workshopでは、こうした音読の方法を日々の学習に取り入れながら、一人ひとりの目標点に向けて、仲間とともに取り組む環境を大切にしています。
「読む」から「話す」へ。音読はその橋渡しとなる、確かな一歩です。

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