「1年生は走ってろ!」「1年生のくせに生意気だ!」このような発言は海外で一切耳にすることはありません。アメリカやカナダでは、私生活においても年齢や学年による上下関係はなく、練習の準備や片付けは選手全員で行います。試合のメンバー決めも学年ではなく、誰もよりも打てて、誰よりも抑えられる選手が選ばれるのです。どんなに声を出しても、練習をしても、結果が出なければそこまで。日本にはない別の厳しさはあるものの、先輩に怯えながら野球をする様な環境はありません。
初めてアメリカやカナダでプレーする学生たちは口を揃えて「指導者が全然教えてくれません」と言います。これは指導を怠っているのではなく「選手は一人ひとり違う」という考えに基づいており、選手から聞かれた質問に対して教える、という指導スタンスなのです。分からなかったり、知りたいことがあれば指導者に率先して聞きに行く文化にいち早く慣れなければ、いつまで経っても「やる気の選手」と勘違いされてしまうことがあります。この日々のコミュニケーションが選手としてのアピールでもあり、指導者やチームメイトとの信頼関係にも大きく影響します。
アメリカやカナダの高校野球チームは、全部員がわずか30名ほどです。「ロースター制度」と呼ばれ、新学期(9月〜)からトライアウト期間が設けられ、練習態度や技量、試合での結果をトータル的に加味して12月上旬にレギュラーシーズンを戦うメンバーを選考します。このメンバーに選ばれなければ試合出場はおろか、野球部員として認められることができないのです。せっかく海を渡ったにもかかわらずプレーするチャンスを失うことのないよう、GXAでは学生の実力や性格を考慮し、メンバーに入りプレーできる環境をご用意します。
日本では所属する野球部以外でプレーをすることは滅多にありませんが、アメリカやカナダではレギュラーシーズン後(学期後)の6月から8月に渡り、所属するチーム以外のクラブチームや、ベースボールキャンプに参加し、スキルアップや大学やプロチームのスカウト陣の前でプレーを披露する機会を作っています。普段とは違った指導者やチームメイトと一緒に活動することで、より高いコミュニケーション力や野球界のネットワークを構築することができます。
アメリカの高校では、日本と同様で野球部に所属し活動します。シーズン制を敷いている学校であれば主に3月〜6月が野球のシーズンで、それ以外は他競技を行います。GXAでは1年間を通じて野球のできる高校を紹介することができます。
カナダの高校には野球部の概念はなく、体育の授業の一環で「野球クラス」を提供しています。本格的に野球に打ち込みたい学生は、民間のクラブチームに所属(高校版のシニアリーグ・ボーイズリーグのようなもの)し放課後及び週末に活動をします。但し学校の部活動ではないため、大会の予定によっては学校を欠席しなけれならないこともしばしあります。
学校によって多少異なる場合があります。